プチ肉体会

 渋谷に用事があったので、友達と待ち合わせをしてプチ肉体会。二人だけのつもりだったのに、メッセで聞きつけてついでにということで結局 4 人になる。せまいっ。
 なぜ渋谷で肉体会になったかというと、OUTBACK STEAKHOUSE を発見したから。これ、私が留学時代に何度もお世話になっていた、US のチェーンステーキレストラン。あちらでは有名だったけど、日本には全く無縁の風潮があって、留学時代はまさか日本にやってくるとはその時は夢にも思わなかった。
 確か、日本にも数年前に支店を作ったらしいというのを結構前に聞いて、一応知ってはいたものの、目の前にしてのも具体的にどこにあるのか知ったのも今回が初めて。ちなみに、OUTBACK は US のステーキハウスですが、元々オージーの雰囲気を持たせたコンセプトのお店のため US country style ではないです。だから、YELLOW STONE とかのステーキチェーンとはまた違った雰囲気です。
 SS は京ぽんでお肉の写真を撮ったつもりだったんだけど、暗すぎてうまく撮れてなかったです(TT
(→続き)
 時間が早かったので、すぐ隣にあるデニーズを集結地点にして4人揃うのを待ち、17時の開店時間を待って、お店に行く。それにしても、ネオンなんかは US のそのまんまです。デニーズなんかは逆に US のと日本のでは表記が違うんだけど、こちらはそのまんま。中は、こちらは近い雰囲気だけど、だいぶ日本的にソフトになってる。
 私がよく利用してた支店は、バーと一体になっていて、結構わいわい盛り上がってるタイプのお店だったのに対し、渋谷のここは、趣があるものの多少ファミレスとか普通のステーキ・ハウスといった感じ。
 いわゆる 「カウンターにしますか? テーブルにしますか?」 というのを US のお店では必ず訊かれ、テーブルは薄暗い雰囲気のところで落ち着いてのんびりと、カウンターのほうはお酒もどんどん飲みながらわいわいじゃんじゃん食べてください、みたいなにぎやかな感じ。一方日本では、一応カウンターはあるけど、至極おとなしかったり。
 メニューに関しては、ほとんど向こうのままという感じ。みんなで、ストリップロイン・ステーキ 340g をオーダー。ここに来るのは 「US とどのくらい似てるのか」 を見に来ただけで、実はあまりお肉には期待してなかったり。というのも、何度か書いてるけど、本場(?)US のステーキは、硬い。パサパサしててガッチリしてるのがあちらのステーキで、日本人の私には、実はあまりあわない(食べたことない人は、ロイホのステーキがアメリカのステーキに近い感じです…)。だから、そういうコンセプトだと思って期待感はゼロ。
 ところが、出てきたお肉は、しっかり柔らかお肉。US の味を日本にも!という場合ともすると本場そのままに固執してしまいがちだけど、そうせずに、ちゃんとこの辺は日本人好みに localize されてるみたい。やらかいし、レアの焼き方もかなり上手で、レアの一番上手な焼き方といわれる 「モチモチする一方でとろけそうな触感」 、いわゆる 「火の通ってるレア」 の内部をしっかり達成していて満足感たっぷり。もちろん、見た目には内部は完全に生肉です。
 これって、単に焼き方のうまいヘタだけじゃなくて、お肉そのものを aging(熟成) させる必要があったりするわけで、結構手間のかかること。これは、神様のステーキでもここまではきちんとできていないので、レアの仕上げに関してはこちらの方が上かも。チェーン店に負けてどうしますか、神様(^^;
 もっとも、これで大満足…と行くかというとそういうわけじゃなくて、残念ながら seasoning が辛すぎて、ダメです。スパイス効きすぎ。US ではこんなに辛くなかったような…。おかげで、生のお肉の独特な風味が消えてしまっていて、触感や味は確かにレアなんだけど、鼻を通って伝わってくる風味がそれを感じなかったり。残念。それ以前に、辛いので後半は水でリンスしながらじゃないと味覚が完全に麻痺状態でした(TT。
 付属のサラダもおいしかったし、ついてくるパンは、US の味そのままでした。そうそう、ナイフでグサっとさしてあるこのパンです。なによりも、いくらおとなしくなっていてもお店の雰囲気の演出は US のお店の系統をちゃんと踏んでるので、かなりなつかしい留学時代を思い出させてくれました。他の参加者はただお肉を食べに来ただけだけど、私にとってはそういうちょっと別な一面を思い出させてくれるのでした。
 最期は、テーブル会計。終わりまで、しっかりよい感じでした。お店の人も、初期のスタバのように店舗数が少ない時って、こういうお店のスタッフって、好きでやってる人が多いのか、生き生きしていたのでこっちまで楽しくなっちゃう感じ。味もよかったし、サービスもバッチリでした。場所が渋谷駅ではありますが、雰囲気の悪い駅周辺からはちょっと離れたおとなしい地区。めったにこれない場所だけど、機会があったらまた来たいなぁ、と思ったり。
 というわけで、もし機会があったら行ってみてください。ただ、いくら localize されてると言っても、やわらかく焼き上げること以外、お肉のコンセプトは US のままといった感じです。すなわち、油の多い、霜降りやヒレ大好きという人には向かない感じのステーキです(ヒレステーキ自体はあります)。なんだかまたちょっと US に行ってみたくなりました。お仕事以外で。