朝型人間になれないのは

惰性人間だからですw というわけじゃなくて、基本的には会社の生活パターンが結構影響をしていそうな気がします。私なんかの場合は、明らかに MMORPG とかになってますけど、普通にその手の 「夜に用事がある人」 以外はやっぱり会社というか日本企業の影響がそれなりにあると思います。
 日本企業は…って、じゃぁ、うちはどうなの?という話になるわけですが、たまに書いている通り、基本は朝早い組織です。9時には来てるのは普通です。たまに、早朝ミーティングとかいって朝の 6 時からなんかしてる人たちがいたりします。私の場合そんな時間に企画されても間違いなく来ないことがみんなわかってるので、うちの管轄では、ありませんがw そして、その帰りかえりは早いのです。17時くらいにはもうぞくぞくいなくなります。
 つまり、朝型、といえないわけでもないわけですが、これ、例えば、日本企業にお勤めの方が真似して 「私も朝 5 時におきて朝 8 時には出勤しよう!」 なんてやったらどうなるでしょう。まず、朝5時におきて8時に行くことには成功するでしょう。なんかメリットがあるのかは疑問ですが、とりあえず「朝型」は名乗れるので自己満足できます。
 そして、お仕事。早く来ていますから、何しろお仕事が先に進みます。みんなが揃うころには絶好調かもしれません。ただ、ここからが問題です。夜になり、17時を過ぎます。…あなたは、会社のいつもの普通の平均的労働時間を過ぎました。早く来てる分、他の人より早く帰れる計算になります。ここで帰れば、帰りがけにお買い物したり、友達と遊んだりできるかもしれません。むしろ、本来それが普通の生活であって、人間らしいと思うのですが…。
…帰れますか? ここで、帰れないのが、日本人の特質なわけです。だからこそ、朝型は難しいのです。
 みんながまだ絶好調にお仕事をしてるのを尻目に、あっさり帰れるなら、それはそれで偉い人です。まぁ、本当は当たり前のことなんですが、自分の掃除の持ち場が終わったら、他のところを手伝わされる滅私酷使型の教育を受けているので、帰ることがまるで悪い事であるかのように感じてしまいます。これがまた、自分自身が感じる罪悪感だけならいいんですが、お仕事をしてる人も 「何であの人はもう帰るんだろう。みんな忙しいのに」 という風に見られるわけです。
 たとえば、あるプロジェクトがギリギリで、締め切り間際。毎日終電近く。みんなが帰るときに一緒に帰る場合と、4 時間早く来ていたからと、終電前 4 時間早く帰るとき、同じ時間しっかりお仕事してるのに、なぜか冷たく見られるのが後者です。
 こうなってしまう原因は、一つは、朝早くお仕事してることを知らない人が結構多いからです。だから、自分が出社した時に、あなたがいたとしても、それは、1 時間前からいたのか、2 時間前からいたのか、それとも4時間前からいたのかは想像できません。そして、人は、大抵、適当に考えるので、たぶん自分が来るちょっと前にきてただけでしょう、くらいにしか考えてません。というか、忘れてるでしょうw
 もう一つは 「時間があるならあるだけ働け」的発想。朝早く来ていて働いていても、プロジェクトが大変なんだから、夜も遅くまで目いっぱい働きなさい、というような考えがあったりするものです。私から見ればかなりバカらしいですが、そういう文化がある会社がかなり多いようです。つまり、朝早く来た分だけ損をします。
 加えて、何度か書いている通り、あなたが朝早く来て、夜遅くまで働くという、通常の倍近い労働をしたとして、それによって、プロジェクトが期限に間に合ったとします。そうするとどうなるでしょう? ダメな管理職は、きっと 「なんだ、できるじゃん。次回からもこの日数でやりなさい。だって、今回できたんだから」 的発想になるかもしれません。いや、なるでしょう。この手のダメな環境にいる上司がまともな管理職だとは思えませんw
 そんなわけで、朝早く来れば来るほど損をしてしまうわけですね。でも、早く来てそれだけ早くお仕事が進められればいいんじゃない? と思うかもしれませんが 「規定外」 に働いてお仕事を倍早く終わらせたところで、誉めてくれてもお給料は上がるでしょうか? お給料が倍になるかというと、日本企業では難しいでしょう。せいぜい、ほんのわずかに評価が上がるだけで、次回からはその、「早朝から終電まで」のお仕事スタイルを「標準」にされてしまうのがオチです。
 お仕事が忙しくて帰れないとか、休みがないとかいう人は、自分自身で自分の首を閉めるマネをしてる人が多いです。何度か書いてる通り、2週間でやれ→無理、を無理といわず、無理を通して 2 週間でやってしまうのがその典型例ですね。「やりとげた」 と自己満足するのは良いですが、それによって失われる長期的視点での問題発生を忘れてはいけません。自分自身がその覚えがなくても、過去に古参の社員の誰かが、その「決定的なミス」をしてしまって、惡癖を築き上げてしまったのでしょう。
 ちょっと話がそれましたが、そんなわけで、早く来てもいいことがなく、結局遅くまで帰れない or 帰りづらい文化がある日本企業。これでは、朝型人間になることのほうが、困難でありデメリットが大きいです。困難でもメリットがあればいいんですけどね…。