今日のぐるぐる

 まぁ、これを読んで 「あぁ、どこでも同じなんだ」「みんなそうなんだからこんなものなんだ」 とか思っちゃうと危険ですが。読んでると気持ち悪くなってきますね。犯罪行為の被害者であると同時に、それに従ってるのは犯罪に加担してるのと同じだということを知ったほうがいいと思います。お年寄りの病気自慢みたいに違法労働自慢をしていると、病気自慢ができないくらい既得になって笑顔も出なくなるように、違法労働自慢をしてるだけの生活をしてると、そのうち人生そのものが終わるかもしれません。

 私はこの定型句は比較的好きなほうです。嫌いなのは 「自分で考えなさい」「適当に周りを見て覚えなさい」 的なやり方ですね。うちでは徒弟システムがありますが、やっぱりきちんと教えてくれる研究員やリードは人気があります。このリンク先の内容は前半は同意できませんが、後半は割りとあってると思います。まぁ、質問しにこないのはなぜか、本人以外に自分の対応に問題がないか(ex.「自分で調べろ」「マニュアルをもう一度読め」 的な「聞くだけ無駄だった」「質問するんじゃなかった」と思われる対応をしていないか)というチェック項目が必須なんですが。
 ただ、諸刃の剣で、たいていの質問の場合(お仕事では)私は答えだけをすぐに返すことはあまりないので、丁寧に説明したり、論理誘導して考えるように仕向けると 「ユイに質問に行くと説明が長いからw」 と質問に来なくなっちゃう可能性もあるわけですがw まぁ、それはそれで、私以外の説明の短い人に質問してくれればいいとは思いますが、そこで 「答えだけ聞ければいい」 という 「半分他人の力でお仕事を終わらせる」 癖がつくのはちょっとこわいですね。
 ま、なんにしても 「教えなくて仕事ができる人」 は過去にうちの組織にいたことがある人かスパイでしかありません。なぜなら 「研究用のネットワークを1本引きたいんだけどどこに申請したらいいか」 とか教えないでわかるならエスパーです。
 一応、組織内評定ではありますが、管理能力と個別教育能力(日本語にするとなんかヘンだけどw) に関しては、両方とも AA+ (教育のほうは AAA) の評価を受けていますのでその辺もそこそこ自信はあります。ただ、集団教育能力については B- なんですよね(@@
 余談ですが、あまり普通の会社とかでは意識されないことでしょうが、私の元について巣立ってくれたスタッフって、要は「ユイブランド」 のスタッフなんですよ。どこへ行っても 「ユイにいろいろ教わった」 というのがついて回るのです(それがすぐに意識されるかは別として)。その時に恥ずかしくないような人を育てて送り出すっていうのも重要なんですよね。「え? ユイに教わったんでしょ? それなのに?」 なんていうことのないように…。
 もっとレベルの低いお話をして、教えるっていうのは、サーバの設定なんかと同じで「設計」「実装」「確認」が必要なんです。設計はまぁ、この人にはこうやって教えようとか、これを教えようという要素で、実装は実際に教えるわけです。
 教え方のこつとか流れとか手順が必要なものはおいておいて、単純な例を出すと 「夕方に xxx の実験データがプールされるからアクセスしてひとまずアナリシスおえたら172.16.51.14にある〜のフォルダにストアしておいてください。パスワードはhogehogeね」 みたいなフローがあったとします。目の前で実際にさっとやって見せたりしたとして。
 それを翌日になって 「昨日教えたアレやっておいて〜」 というのは原則としては NG。やり方によってはアリなんですが、たいていのやり方だと NG。まず、1回で教えて覚えられるわけがありません。IP 何番? パスワードは暗記してる? 暗記が得意な人もいるでしょうが、暗記が極端に苦手な私にはまず無理です。教えた直後に1回、時間を置いてもう1回確認、一緒にやりましょう。
 実際に一人でやらせるときも 「またパスワード忘れたの?」 「まだ覚えてないの?」「A が先で Bはあとじゃん」 とかいう言い方をしないこと。一人で最初にやるときはかなり不安のはずなので 「まぁ、わからなくなってもユイにきけばいいや」 と気軽に一人でできるかトライしてもらえることが二つの意味で重要です。一つは不要な緊張を与えないこと。単にお仕事ですからドキドキしてもなにもメリットはありません。もう一つは 「わからなかったりあやふやだったりするのに、確認したり質問したりできない雰囲気を作らないため」 です。
 何度も書いてるとおり、手順の誤解なんかで事故が起こったときに 「何で事前に確認しなかったんだ」「どうして怪しいと思ったら照会しないんだ」 という人がいますが、先述の教育と同じように 「訊ける環境を作ってましたか?」 というのが重要です。
 例えば
「質問する」→「自分で考えろ/いちいち訊くな/そんなこともわからないの?/忙しいから後にしてよ」 → 「その通りにする」 → 「質問しないで勝手に行動することが文化になる」 → 「事故が起きる」 → 「何で事前に確認しなかったんだ?」
 この流れは 「典型的なダメ管理職」 の見本です。私なら即解任しますw なので、一人で任せるときも、迷ったり、あれ?と思ったときに気軽に私に質問・確認できるようにしておくことが、私の義務なわけです。そうする事が、正確できちんとしたお仕事ができる人を育てる基本につながるわけです。当然、教わるということは、教える姿を目にすることですから、本人がその後、誰かに何かを教えるときも、教えるとはこうすることだというのが、多少なりとも影響を受けてくれるでしょうし、重要な事なわけです。
 余談ですが、さっきの例で 「なら、それちゃんとメモ取ってればいいんじゃない?」 と思った方。それは机上の空論に近いでしょう。まず、私が教える時点でそれをきちんと指示しているかどうかです。ちょっときて〜、と、雑談なんだか3分で終わる話なんだか、1時間かかることをするんだかわからない呼び方をしたときに、メモを取れるよう NotePC なり PDA を手に持ってくるかどうかはかなり疑問です。
 まぁ、日本企業の新人教育を受けた人なんかは 「新人は常にメモ用紙とペンを持って歩け」 とか言うんでしょうが、そういう猪突猛進型の精神論ベースでの教育を語りたいなら、徹夜で本でも読んで寝ないで仕事でもしててくださいw というか、教えた事をメモするなんてたるんでます。覚えられないのは気合が入っていないからですwwww
 あおりを書いたところで飽きてきたのでこの辺で…。あ、最後に一つ、教わるほうの方々へ。もし、教えてくれる人が、「xxxx が yyy なのはわかる?」 と一度教わったことや、初歩的なことで、あなたが知っていることを確認しても、気を悪くしないでください。逆に、馬鹿にしてると思われるのがイヤでそれを飛ばす人がいて、それを飛ばすことで、イマイチ理解不十分のまま先に進み泥沼になるパターンが良くあります。だから、おそれず訊くことを私は推奨しています。
 「そんなこと知ってるよ」「くどいなぁ」「私のことを馬鹿だと思ってるのかしら」 と思っても我慢してください。10個の「くどい」 を受けても、1個の 「確認スキップ」 を受けるよりはずっとマシです。確実な知識をつけてもらうことが最優先です。遠慮なく質問する必要があるのもそのためですし、教える側は確実に進まないと、ひとつでもあやふやなまま置いてきぼりにして先に進むと、やり直しが必要になったり、間違えて覚えてたり、わかったつもりのオバカさんを生産するだけになります。
 ある程度お互いに慣れてくると、多少のリスクを覚悟で「この人はここは再確認しなくてもいいかな」 なんてスキップする場合もありますので、もしアピールしたいなら 「運!もちろん覚えてるよ♪」 というオーラを出してみるといいかもしれません。
 あとは、教える側の人は、わざと 「これは今日初めて教える」 雰囲気で語ることもあります。これは教わる側のプライドを傷つけないためですね。手ごたえとして、どうも怪しいと思ったら 「これはまだ教えてなかったかもしれないけど、〜するときは…」 とかですね。まぁ、こういうのも、本人のやる気があってこそできる余裕ですので、サボりたがるような社員しかいない会社とかだとスパルタ教育しかないんでしょうがw
 飽きたのでこの辺で。