通話表

 日本の業者の人と電話でやり取りをしてたのですが(もちろん日本語)、当然電話音声なので発音によっては聞き取れない物があったりもするわけです。「いち」 と 「しち」 とか。で 「D5001」 という型番を 「ビー」 なのか 「ディー」 なのかわからない感じです。
 そこで、まぁ、通信関係の技術やさんなら間違いなく知ってる(試験にも出る)フォネティックコードを使うわけです。通信やさん以外にはピンと来ないかもしれませんが、映画なんかでも出てくる、軍人さん同士が連絡を取るときに 「アルファエコースリーからチャーリーブラボーワンへ」 とか話してるのがそれです。
 これは部隊のニックネームじゃなくて 「AE3 から CB1 へ」 という、部隊コードなんかをやり取りしてるわけですね。A はアルファ、E はエコー、C が チャーリー、B はブラボーです。これは、軍に限った事ではなく、こういった聞き取りにくかったり間違うと困るような通信で確実にやり取りをする為に定められた 「国際的な取り決め」 です。
 で、先ほどの型番 D5001 なんかも聞き取りにくいので、「ディーです、ビーじゃないです」 なんていつまでも行ってるのは恥ずかしいので、相手が間違えたら 「ディーです。デルタの、ディー」 と言うわけです。デルタは正式な言い方ですが、まぁ、そこは普通の会話ですから規則は関係なく適当でいいわけで、「デンマークの D」 とか 「デッドラインの D」 でも 「ダメの D!」 でもなんでも…。ただ、国際的なやり取りだと混乱するので統一されてるだけの話です。
 ところがこのおじさんは 「デーですよデー!」 と言い出すから困った物。「デ、デー?」 なんかすごい訛りなのですが 「あぁ、Day の D ね」 ということで解釈。ところが、どうも会話のやり取りからこの人は、ディーをデーと発音するようです…。
 いえ、いいんですけどね。ドイツ語発音でも。それなら、A もぜひ アーと言って欲しい物です。私はある程度ドイツ語も問題ないのでいいんですけど、おじさん、普通の人はドイツ語なんて分かりません…。「デー!」 とか叫ばれても…。そもそもそうなると、ドイツ語で 「B」 を示す 「ベー」 と聴きわけが難しくなるわけで、意味がありません。「ビーですか?ディーですか?」 の代わりに 「ベーですか?デーですか?」 というやり取りが起こるだけです。
 他にも、NTT の 「T」 を 「テー」 とか言ってみたり、「P」を 「ペー」 と言ってみたりと、あやしい訛りは止まりません。でも、意外とこういう人って多いんですよね。文系から技術やさんまで、たまに 「デー」 とかいう人がいます。ダサいので、是非止めてほしいです。本人はかっこいいつもりなのかしら…。仮にもこのおじさん、ネット系の技術者なんだし…。
 にゃんかふぇには、通信方面の人はいないみたいな感じなので、こんな話題、ピンとこないかもしれませんが…。通話表が使えない、いわゆる普通の人は 「ABCD の D」 とか 「Cの次のD」 とか言うといいでしょう。
 ちなみに、日本語にもフォネティックコードはあります。「い」は、「いろは」 の「い」、「き」は 「切手」の「き」、だったりします。じゃ、「ん」 は何だと思います?