忍者

 今年の秋に私のオフィスが変わって、そこでは今までとは多少毛色の異なるスタッフもちらほらいるようになりました。本国と多少入れ替えがあっていったり来たりしてる人もいれば、全く新しく来た人もいたりするわけですが、その全く新しく来た人に、日本の事を良く聞かれます。
 観光場所をあまり知らないという話は前書きましたが、お正月制度についてもやっぱりあまりわからなかったりするのでなかなか困るわけです。おせち料理ってどんなの〜、とか何をどうするの〜とか。小学生時代には多少そういうのもありましたが、だんだんと消失。そういうのが割とすきなのは親父殿だけだったので、自然消滅。
 うる覚えでいろいろと思い出しますが、あんまり覚えてませんし、実際そういう風習が残ってる人は周りでも少ないわけです。とりあえず、おせち料理については、アメリカ人が気まぐれで挑戦して作れるものでもないし、きっとお口にも合わないでしょうから、ぐぐる先生にでも教えてもらうだけで充分の気がします。
 で、お正月制度といえば、初詣です。かくいう私も、中学生時代に一度、カウントダウンを初詣にしたことがあります。真夜中の神社に行列。もちろん、友達のお父さん同伴でしたが…。行列で人がいっぱいいるにもかかわらず、年がカウントアップしても誰も何も言わずに、しーんとしており、ボソッっと 「あ、年が変わったね」「そうみたいだね」 みたいにつぶやく声が聞こえる程度の非常にさびしいカウントダウンとなりました。これはもう、個人的にはボツです。
 私は、お食事会やお酒を飲みに行ったときに、バカ騒ぎをしたり、カラオケではしゃぐような遊び方は嫌いです。のんびりおとなしくお喋りするのが一番だと思ってます。けど、やっぱりクリスマスとかカウントダウンのときは、いつもと違って楽しくはしゃぐのが一番。もちろん、酔っ払って倒れるとか、ごみを散らかすとかそういう他人に迷惑をかけるような行動は言語道断ですが。
 ところが、外人さんで日本を観光しようと思ってる人は、それなりに良く調べてます。英語で書かれたネットの日本の情報や観光ガイドの本などで見たものを、どうよ?と私に訊いて来るわけですが…。初詣は全員参加の強制行事であるかのように書かれてる始末です。確かにたくさんの人が行きますが、同じくらいたくさんの人がその他の観光地に行きます。
 そんなわけで、知りませんw まぁ、明治神宮が有名だよ、とか、成田山に行くとおいしいヤツメウナギがあるよ〜、でも英語通じないよ〜、とかそんな程度くらいは言うだけです。個人的には、初詣はともかく、家の中でだらだらテレビを見て過ごすようなのは、だらしない以上の何物でもなく決して勧められるものじゃないので、するとしたら 「この時期はクリスマスとミックスしていろいろ装飾されてるから友達と楽しくあちこちを観光するといいよ」 と進めます。家でねっころがってピザでも食べてなさい、とは言いません。
 おせち料理に関しては、昔の身分制度の上で、食事製作を義務とされていた主婦が、食事のつくり貯めをしておいてダラダラできるように保存の利くお弁当みたいなものを作ってるのが目的というか由来だったというお話をしたら、日本人の友達の方がびっくりしてたけど。まぁ、あくまで噂なので、昔の男尊女卑の日本でそんな理由で通用してたかどうかは何かと疑問ですがw