真空管ラジオ作った

 私は実は、作る楽しみというのはそこそこ好きなようで嫌いです。まぁ、PC の自作みたいなのは面白い気もしますけど、ラジオとか、傘とかあまり自作したいという気が起こらないんですよね。好きな人は好きなんでしょうが、前書いたとおり 「H/W は CTRL+Z が効かないから」 だめなんです。
 でも、不思議な事に、これ、査収して作ってみました。なんでかは謎ですが、例えもしこれの完成品が同じ値段で売られていたとしても、ふ〜ん、くらいでスルーして買う事はまずなかったと思われます。普段 「完成品なら買ったのに」 というものが多いので、逆にキットだからこそ買った問いのは非常に珍しい気がします。
 もっとも、このキット、重要なポイントとしては 「特殊な工具は一切不要」 なんですよね。つまり、半田付けも不要。失敗した焦がしちゃったり変なとこくっついちゃったり切り落としちゃったりという心配もなく、CTRL+Z できなくても安心な 「ゆとりキット」 なんですね。しかも、工作中に使う [+] のドライバまで付属。親切でよい感じです。
 基本的には、パーツを指示通りねじ止め。こういうとき、製品の品質が悪いと、ねじの穴の位置が微妙にずれていてきちんと合わなかったり、力を入れて合わせないといけなかったり、ねじが入りきらなかったりと結構簡単にいかないことが多かったりします(海外製のキットにありがち)。
 ところが、これはさすが(?)学研。ねじ穴の位置もきちんとあっていますし、ネジも適当に回せば素性よく入っていきます。このネジは、タッピングネジといって、ネジの螺旋がついていないただの穴に切り込みながら入っていくネジなので、製品を上手に作らないと、斜めに刺さって斜めに入っていってしまい、悲惨な事になります。なので、身長にまっすぐ入るように気を使う必要があったりしますが、この製品の場合、お気軽にやればほぼ間違いなくちゃんと入っていってくれます。この辺は日本製品ならでわでしょうか。
 面倒なのは、リッツ線という、アンテナ線を、白雪姫の糸車のようにぐるぐると張り巡らせる事です。「ラジオ」 と言っていますが、AM なのか FM なのかわかりません。普通ラジオというと、FM のような気がしますが、真空管という設定や 「古めかしい」 というイメージからすると、恐らく AM。そうなると中波帯ですから、1000kHz と考えて、波長は300m…長いです。1/4波長と考えて 75m です。そんなに長くはなさそうです。まぁ、送信するアンテナじゃないので、そのあたりは適当なのかもしれませんねw
 で、これをぐるぐるぐると巻くのですが、元の巻いてある紙から綺麗に取り出すのは至難の技というか、依れてしまって結構大変です。細いので、一度依れてしまうと直すのは難しいわけです。金属なので戻しにくいのですが、これは言葉で書いてもわかりにくいでしょうね。ものすごく小さいループというか折れ目のようなものができると、手で戻せないのです。
 ひとまず苦労して巻きつけました。あとは、リード線の結合。ちゃんときれいに切れ込みが入っているので、ストリッパがなくても指だけでつなげます。これ、半田付けするんじゃなくて、手でぐるぐるとして上からセロテープを張って絶縁としておしまい、という指示になっています。いわゆる 「手ひねり配線」 というアレですね。まぁ、たぶん周波数も低いしこれで問題ないのでしょう。どうしても気になるなら、後から半田付けでもしようと思います。
 セロテープは家にはないので、絶縁ビニテでつけました。まぁ、電気配線的にはこちらの方がよいでしょうしw ただ、ちょっとごわごわですけどね。全体的に、余長があるので、裏側は配線がたるんでいて非常に美しくありませんw あとから紙の蓋をはめ込めというのですが、この紙の蓋が浮いてしまってまったく入る気配がないのでテープ止めする羽目になります。
 真空管ですが 「北京」 とか書いてあって、赴きたっぷりです。真空管というものを所有するのもいじるのもこれが初めてです。ふ〜ん、としみじみと見つめましたが、プリントゴッコの電球が頑丈になっただけのような印象ですw 足が何本かあり、それが製造上のばらつきで結構曲がっているので、ストレーナでまっすぐ揃えます。
 差し込む時はちょっとコツが必要で、力加減とかを上手にうにうにしないといけませんでした。この製品で唯一、仕上げの悪い製品がこの真空管のソケットです。真空管そのものは、中国の太古の昔の在庫品ですから仕方ありませんが、そのソケットはたぶんこの製品のために普通に日本で作られているものだと思います。この差し込まれる部分(オス?メス?)に多少隙間があるため、本来差し込まれる穴の部分とは違うところ(接点と器具の隙間)に入ってしまい、うまく入らないばかりか足が軽く曲がってしまいました。
 とりあえず、色を間違えないように 3 本の真空管を無事に差し込んで、あとは、ホーンとかそういうのを差し込んで無事終了です。スピーカと、あとはイヤフォンがついてます。イヤフォンは、何でこんなに大きいのでしょう…。ここまで大きいと、安いので間に合わせたのか、逆に高いのを使ってるのかわかりませんw
 バリコンもブック型だったりして趣があります。電池を買ってこないと試せませんが、電池、9V の角型電池を 5本! さらに単 2 の乾電池も 1 個必要です。真空管の方で 45V なのかな…。局給電の電圧に近いですw さすが真空管ですね。これだけの電池で動かしても、20時間くらいしか使えないらしいです。高すぎ(TT
 今日明日はちょっと忙しいので、なかなか難しいですが、なるべく早いうちに 100円ショップとかいろいろで安く揃えて実験したいですね〜。