濁流

 前回の連休に 7 方面へ旅行へ行き、雨ざんざんだった事は書いたと思いますが、その時に、あぁ、人のことは言えないのね、と思う体験をしましたので再記します。昨今のニュースで、大雨なんかで犠牲になっている人が多いのはご存知だと思いますが、家にいて鉄砲水とか、山が崩れてきたとか、不幸だなぁ、と思えるものがほとんどです。
 その中で、その大雨の中を 「川を見学にいって戻らなかった」とか、はっきりいって自業自得、堅くいえば 「危険への接近」 であり下手すれば保険も降りないんじゃないかしらと思われるくらいの情けない話がちらほら、相変わらず聞かれます。なんで、危険だとわかってるのに川を見に行くのか。子供じゃないんだから、そんなことをして結果的に流されて救出や捜索をして大変な思いをする消防や自衛隊の方の苦労を考えてほしいものです。
 まぁ、流されるまでは、スリルとともに「まさか流されない。気をつければ大丈夫だろう」なんて甘く見てるんでしょうけど、実際には流されてる人が後を絶たないのはニュースを見ればよくわかります。そういうのをみるたびに 「何やってるんだか…」 と呆れてものが言えないわけです。同じ「災害被害者」であっても、家にいて流されたり避難中の車が土砂崩れにあったような人とはまったく違います。
 そう思っていたわけですが…。
 この前の大雨による増水で、猪苗代湖がだいぶ水かさを増し、道路近くまで水が迫ってるということを書いたと思います。その時に…あぁ、戻って止まってちょっとおりてみたいなぁ、近くで見てみたいなんて思ったんですよね。結果的には止まりも降りもせず、多少スローダウンした程度で、戻らずそのまま通過しましたが、やっぱり 「近くで見てみたい」 と思ってしまうダメな思考が私にもあったわけです。
 「川の様子を見に行って」 なんていうニュースを見るたびに脱力していた私ですが、かくいう私もりっぱにダメなのでした。あれで一人だったら、見に行ってたかもしれませんしね。湖は増水してはいたものの穏やかで「大丈夫だろう」とは思いますが、それこそ増水した川を見に行った人も「気をつければ大丈夫だろう」 と思ってたのと同じです。いけませんね。反省です。