ノイズキャンセレーション WM

 今回、新幹線車内で初めて実地利用してみたのが、SONY のノイズキャンセラ搭載のメモリタイプウォークマンです。本来は、専用ソフトを強要するようなポータブルオーディオは願い下げなのですが、諸般の事情により使っている感じです。
 ノイズキャンセル自体はここ数ヶ月で世間の話題に上がってるようですが、私はずいぶん前から使って試したことがあり、このテクノロジ自体は目新しくもなく、好きなものでした。以前から 「本体にこの機能が内蔵されてればいいのに」 とは思っていましたが、通勤電車で聞く人の多くは 「流行の音楽を特にポリシーもなく適当に」 聞き流している人が多いので、そういう体感音質向上は必要ないと思ってたわけです。
 私自体は、カナル型イヤフォンも含めて話題になる以前から長く使っていて 「周囲からの遮音」 と 「音質の向上(特に低音部)」 には結構こだわっていたものです。ノイズキャンセラは、コントローラと電池が外部に必要となり邪魔になるので結局実用性には乏しく使っていなかったのが実情です。
 コードの途中に、リモコンと、別に、ノイズキャンセラのユニットが入っちゃうのは邪魔以外の何者でもありません。つまり、テクノロジ的、品質的には価値のあるものでしたが、日々の通勤やお出かけで常用するには、邪魔であり実用的な意味では使用することが厳しかったわけです。
 今回、この SONYウォークマンにノイズキャンセルのユニットが内蔵されて一体化したことで、余分なものが増える心配がなくなり、少なくともメモリオーディオを常用する人にとっては実用的なものになったといえます。
 というわけで、新幹線の中で使ってみました。なにに使うのかというと、音楽を快適に楽しみ、寝るためです。この、音楽を快適に楽しみ、かつ、寝るというのは同時進行不能のものに見えますが、実際には 「よい音楽に聞き入っているうちに、自動的に眠りにつく」 というのが狙いなので同時にある程度成立するものだったりします。
 結論から言うと、それなりに役に立ちました。ノイズキャンセルのサンプリングをどの周期で取っているのかわかりませんが、たまにあまりキャンセルされない場合もあったのですが、基本的に作動してくれると、静かになり、音楽を流すと事実上外の音はほとんど気にならなくなります。問題がない範囲です。
 というわけで、それなりにしっかり寝れました。1時間程度ですけど…。今までも何度かお出かけのときに使っていますが、電車の乗り降りをしたり、歩いていたりと、音の変化の激しい比較的喧騒な場所というか、スピーカーからの音声や人の話し声など、キャンセルできない音声が多い環境で使用していたので、新幹線みたいに、ある程度の騒音が継続して続くような場所での使用は初めてだったわけです。
 今後は、ノイズキャンセルシステムが標準になってほしいですね。私は、携帯電話と、普段聞いているIC-P7 経由での J-wave の関係があって、ブルートゥースのイヤフォン側ユニットにこれが内蔵されてくれるといいなぁ、と思ったのでした。イヤフォンそのものにマイクが入っているのは、専用形状になっちゃうので、ちょっといまいちですけど*1
 現状は、この WM を持っていくと、専用のイヤフォンと、汎用のイヤフォンの二つを持っていく必要があり、ちょっと不便です。マイクは本体に内蔵して、汎用のイヤフォンを使ってもノイズキャンセルができるようにしてほしかったですね〜。

*1:今回、たまたま私はカナル型が好きなので問題ありませんでしたが、もし普通のイヤフォンが好きな人がいたら、困ったことになるわけです…