電池くん

 Eneloop が比較的生活環境で常用される以前から、私はニッケル水素乾電池は多用していました。私の生活の中で、Eneloop が入り込んだのは、時計や非常用懐中電灯といった、電流を長期にわたって少しずつ消費するもの or 長時間使用されないでいつか使われるものだったりします。これらは、従来のニッケル水素では、使わなくても放置してるだけで残量が減っていくいわゆる 「自己放電」 により、消費しなくても電池が空になってしまい使えなくなる現象が発生するので、不適でした。
 例えば時計なんかは、半年に一回交換すればいい残量があるはずなのに、自己放電で1ヶ月未満で電池がなくなってしまったりするでしょう。時計が電流を消費したのではなくて、自己放電で、いわば 「自爆」 してるのが普通のニッケル水素電池なわけです。この、自己放電があまりないのが Eneloop であり、それゆえに、時計や懐中電灯といった入り込めなかった市場に入り込めたというわけです。つまり、いわゆる使い捨て電池の登場する場がなくなったともいえます。
 とはいっても、ニッケル水素を改良しただけの Eneloop ですから、電圧は 1.2V しかありません。普通のアルカリ乾電池は 1.5V です。つまり、デバイスによっては 1.5V ないと動作しなかったり、使用可能時間が短かったりするものがあり、そういう場合には仕方なく、アルカリ乾電池を使うことになります。特に、1本ではたった 0.3V の差ですが、何本も使用する物になると、その差が蓄積されて結構大きくなり動作しなくなるものがあったりするわけです。
 …なんて書きましたが、私の現在の環境で使っているそういうデバイスは 「アドニスCQ マシン」 だけです。他はすべて 1.2V のニッケル水素で動作しています。これは、なぜかというと、アルカリ乾電池も 「いつまでも 1.5V 出てるわけじゃない」 わけです。使っていくと、だんだん電圧が下がっていき、1.2V くらいにも下がってきますが、これは別に末期の状態でもないので、ここでデバイスが動かないようではかなり問題です。なので、たいていは、1.2V でも動作します。
 では、start が 1.2V のニッケル水素*1なら、使っていくうちに同じように落ちて 0.9V とかになるんじゃない? と思われがちですが、使っていくと比例して徐々に電圧が下がっていくアルカリ乾電池と違い、スタート時の電圧からそれほど落ちずに、電池が空になる直前まで電圧が比較的維持されるのがニッケル水素電池です。なので、1.1V くらいになってもそのまま維持されていたりするのです。
 ニッケル水素なら、職場で充電してしまえば、そのデバイスの電気代はタダですw*2 でも、乾電池でしか動かないデバイスはどうするの? というお話も出ると思いますが…。その場合は、乾電池を買うしかありません。
 でも、乾電池は高価です。使い捨てにするのに高いです。アルカリ乾電池といえば 「金パナ」 と呼ばれたパナソニック製の乾電池が有名でしたが、それも今や昔お話。むしろ最近では個人的には 「買わない」 リストに入っているほどです(@@
 そうするとどこで買うの?…というと…100円ショップです。といっても、別にニッケル水素に比べてコストパフォーマンスが悪い乾電池を買うんだから、少しでも安く買おう、というわけでもありません。むしろ、内容がイマイチなものはいくら安くても「安物買いの銭失い」になるので、よいものを買うのがよいことです。
 ではなぜ、100円ショップで買うかというと、それは 「コスト的に性能が一番」 だからです。冗談ではなく、本当に、100円ショップで売っている電池が、2本数百円で売ってるような電池より単位あたりの性能がいいのです。オキシライドを除く普通のアルカリ乾電池の高いのを買っても、実はそれほど大きな差は出なかったようです。大電流放電では少し差が広がりましたが、価格を考えればまったく問題ない範囲です(1時間が1時間10分持つようになる程度の差)。
 もっとも、どこの 100 円ショップでもいいわけではなくて、お勧めなのは、ショップ 99 という100円ショップで売られている、表面に 「QQ」 という赤字に白文字のロゴが入っているものです。パッケージデザインが変わるかもしれませんが、裏を見て、 OEM 元として FDK の OEM であることが確認できれば、きっとそれです。おためしあれ。
 なお、これらは素人な私の感想ですので、責任は取りません(@@ なので 「あぁ、あんなこと言ってる人がいたなぁ」 くらいの参考程度にどうぞ。

*1:実際には、充電直後だけは 1.4V とかあったりしますが…

*2:法律上電気は財産に当たるので、その辺 「きれいごと」 にうるさい職場では注意しましょう