よびかた

 去年の今頃同じようなことを書いていたりしますが、職場で相手をどう呼ぶかです。うちらは、普通にファーストネームで呼ばれますが、日本企業では役職や 「さん」「くん」「ちゃん」 とかいろいろ区別して呼んでいるようで大変そうです。日本語は難しいです。
 ちなみにうちらでも、現場の人たちや、よく知らない相手に対しては役職(というか階級)で呼ぶことがあります。私の職場の場合は、お仕事の立場によって階級が付与されていない人もいるからかもしれませんが、階級で呼ばれるのはまれです。役職で呼ばれることはよほど上位の人を除いてないです(役職で呼ぶのって、どちらかというと 「おい、そこの姉ちゃん」 みたいな感じであまりいい印象ではありません)。
 ところで、外国組織だから 「ファーストネーム・ラストネーム」 で呼ばれるのが基本という印象が強いと思います。確かに基本はそうですが、実はそれだけだとあまりよくありません。そんなセンシティブな情報ではありませんが、人によってはトラブルになることもあるかもしれません。
 もちろん、生粋のアメリカ人相手では問題ありません。ファーストネーム・ラストネームです。呼ぶ時も、たいていの場合すぐにファーストネームで呼ぶようになります。この辺はイメージどおりです。
 ただ、アメリカ人(というか欧米人?)がすべての 「外国人」 ではありません。日本人感覚では、外国人というと、連想するのが欧米人。外国語というと、英語。なので、そっちの文化の印象が強いのですが、実際には、欧米文化以外の文化圏の方がそれなりにいらっしゃったりするわけです。
 例えば、「李 紅蘭 (Ri Kohran)」 というお名前の方がいたとして、彼女の場合は "Kohran Ri" にはなりません。電話をかけたときに相手に表示される名前やドメインアカウントなんかの表示名も "Ri Kohran" と表示されます。詳しいことはわかりませんが、その方の出身国の文化を尊重しよう、ということかもしれません。
 いわゆるマルチカルチャーの世界でちょっとしたマナーの一つとして、相手の国のことをある程度は知っておくべき、みたいな雰囲気が無きにしも非ずだとは思います。例えば、マレーシアでは、ファーストネーム・ラストネーム?それとも、ラストネーム・ファーストネーム? どちらか答えは知りませんが、もし、スタッフの中にマレーシアの人がいたとしたら、あらかじめをそれをググるくらいの事はしておくほうが親切です。
 日本国内企業だったりすると想像に難くなかったですが、、国内外資系くらいの企業だとあまりそういう感覚もないようで、別にここは日本だし日本のやり方で or 外資だし欧米のやり方で、と画一的に外国人は一律 「ファースト・ラスト」 の順で、場合によって日本人だけ 「ラスト・ファースト」 にしていたりすることも多いようです。
 私も背景・経緯まではよく知りませんが、外国企業・組織(not外資系)の場合、いろいろな人種・国籍の人がいるので、場合によっては宗教がらみ・特殊な事情で知らないとまずい場合があったりすると思います。特定の地域・宗教で大変な侮蔑に当たる場合、彼らの行為の中で尊重・理解してあげないといけないものがあったりしますから、何も知らないまま付き合うのは、相手と付き合う気がないという態度に近い、失礼に当たるかもしれません。
 例えば、うちらに対して 「ユイ家ではどんなxxx」 のような話方をされると 「いえいえ、ユイは名前であって苗字は…」 と訂正しないといけないわけですが、同時に 「う〜ん、日本人の名前はファミリーネーム・ファーストネームの順だということも知らないのかぁ」 とちょっとガッカリするかもしれません。つまり、それだけ興味がなく、どうでもいいと思ってる、と類推されかねません。
 ただ、こうなると、事前に調べたりどぅこぅするほどでもない遠い間柄、例えばかかってきた電話に表示されたものが、苗字か名前か区別がつきやすいような知った国のものでない限り、どちらが名前で、どちらが苗字かわからない場合があります。…というか、わかりませんw 中国・台湾系の方は想像がつくとしても、インド、シンガポールあたりはわかりません。
 じゃぁどうするか?というと…相手に聞くしかありません。こういう場合聞くことは失礼に当たりませんが、日本人の方は、訊いたら失礼だと思って勘で適当に言ったりしますが、適当に間違う方が失礼です。わからないことは訊く、訊くことは失礼じゃないし、訊かれた方も答える準備があります。よく FAQ にあるような、質問したら 「自分で調べなさい」「マニュアルを読め」「なんでわからないのよ」 的な返事をする文化とは違いますw
 というわけで、雑談ですが、ファミリネームとファーストネームの関係について、ちょっと考えてみるといいかもしれませんね。