阿波踊り

 いわゆる常識の一つというか、一般知識?みたいな物があったりしますが、私は何かとあまり得意ではない事も少なくありません。昔からいわゆる「一般的な話題」 を習得する、先述の標準化のような事にはほとんど興味がなく、話題的にも、一般的な話題よりマニアックな話題ばっかりだった生活なのでそれなりにうっかりしてる事が多かったりします(@@
 今回、話題に出たのは阿波踊り阿波踊りというと、実家というか昔の自宅のご近所さんでよく開催されているもので、ローカルな香りがしていました。で、てっきり、阿波踊りというイベントはうちのの物で、それが比較的あちこちに広まったというか名前がしれてる?という感じでした。が…阿波踊りは南の方の発祥で、うちのご近所のはあくまでそこの人が東京に広めた物という感じのようです。
 これが 「どっちが先か」 論争は本家と元祖みたいにありそうな物ですが、名前が 「阿波踊り」 であり、旧称阿波と呼ばれていた南の国の方が「その名の通り」オリジナルという事になり、論争の余地もないようです。そうえいば、ひよことか、東京名物だと思っていた物がすっかり外来品だったりするようで、なかなか難しいようです。
 東京にある物は元々東京の物じゃなかった物が多いらしく、東京名物と誤解されてる物から誤解が定着して本当に東京名物になってしまった物があったりするとかなんとか。もっとも、へりくつをごねれば、何でもかんでもそこが発祥というのはけちがつくわけで、例えば長崎発祥カステラ?カステラは海外の物だしとか、そもそも卵を使ったケーキという物は A 国より B 国が先だったとか泥沼になるわけでもありますw
 これは名産物、つまり、物に限った話ではなくて、人も同じ。特に東京は 「都民ですよ?」 みたいな事を行っていても実は社会人になってからとか、大学になってから東京に北だけの人だったりする事がかなりの確立であるようです。というか、高校までは100%近所の人、少なくとも一都六県の人だったりするわけですが、大学や社会人ではそれが日本中から集まってくるような状態で、ごちゃごちゃになる感じです。
 私は大学時代日本にいなかったし、今の職場も日本人がほとんどいないのであんまりわかりませんが、それでも友達の友達とか、何かの集まりに行くと、デフォルトで東京の人というイメージがあり、勝手に決めつけてしまっています。つまり 「自分が住んでいるところをわざわざ離れて東京まで来る」 というのがあまり理解できないというか、イメージできないわけです。まぁ、東京どころか遠く離れた異国に行っていた私がいうのもなんですがw
 で、実際問題東京の人口はかなりの割合が 「よそから来た人」 だったりするようです。つまり、もし外来の人と、原住民で喧嘩をしたら、原住民が負けるわけですね。でも、よそから来た人なら方言でわかりそうなものですが、方言でわかるのは一部の関西の人くらいな物で他はほとんどわかる事がなく 「え? 北海道の人なんだ?」 みたいにびっくりさせられる事請け合いで、友達のうちそういう話をした事がない人を素で 「どの人が原住民か」 を当てさせられたらおそらくほとんど当てられないと思います。
 東京が 「ヨソから来た人の割合が多い」 ことが表面的に現れる現象としては 「帰省」 ですね。たとえ子供として生まれも育ちも原住民であっても、親がヨソから来た人だったりして 「夏休みはおばあちゃんちに行くの」 といって地方に行ってしまう人がかなりの割合でいたりするわけで、つまるところ、小学生の時点でも親までさかのぼればすでに東京原住民じゃなかったりするわけです。
 小さい頃から 「おばあちゃんの所に行く」 からといってなぜ旅行になってしまうのかが不思議でしたが、結局のところ、東京は 「ヨソから来た人たち」 でほとんどできあがっているわけで、その結果、親やその親までたどればすぐよその土地に飛んでしまう、だから 「おばあちゃんち」=東京の外、なんですね。私みたいに、おばあちゃんちであっても電車でちょっと行くだけという環境の人は少数派なのです。
 これと同じ事は、US でも起きています。といっても、日本みたいに割合的に東京へ来てるという一極集中がないので、そういう内部移動ではなく、むしろ、民族レベルです。つまり、大学の時友達になった 「アメリカ人」 も、両親がフランスから移民してきていたりとか、自分自身もスウェーデンから幼稚園くらいの時に来ていただけだとか、そんな感じの人が結構います。本人は確かにアメリカ人であっても、実は両親は永住権を持ってるだけの外国人だったりする事もあり 「親までたどってもアメリカ人」 ではない人が少なからずいました。もっとも 「親までたどれば東京以外の人」 という東京の現象よりはずっと割合は少なかったですが。
 さて、そこで不思議になるのは、人口。地方の人が東京に来てしまっているなら、東京の人口だけが増え続け、他の地域は減り続けるわけです。そして、子供は東京原住民になるわけで、原住民の比率の方が多いはずです。ところが、現実には原住民よりよそから来てる人の方が引き続き多いというのが謎です。
 という事は…? 東京からヨソに行ってるという事でしょうか。もちろん、ゼロじゃないでしょうし、転勤とかでヨソに行く場合もあるとは思いますが…。
 それにしても…私だけでなく、小さい頃からの友達と、それ以外の大人になってから知り合ったヨソから来た人手比べると明らかにヨソから来た人の方が東京に詳しいという不思議があります。渋谷とかにふと用事があって連れて行かれると、私が知らないところを普通に知ってるし、新宿でもそれなりに知ってるし、そのほかの地区も何かと詳しい人が多い気がします。なので、昔から東京に住んでるうちらは、そろって、ヨソから来た人に東京での移動をリードされてる感じです。