浄土平

 磐梯吾妻スカイラインで車を停めたのは、浄土平。火山地帯なので煙が細々と上がっています。そして、何よりも印象的なのは、そこにまだらに積もっている雪達が着色されている事。硫黄の成分で黄色っぽくなってしまっている感じです。影響を受けて黄色くなっているところと、そうでない白い場所があり、なかなか不思議な光景です。あれをみると、硫化水素が存在して危険な事を実感させてくれます。

 あとは、ここは吾妻小富士なんかがあって、そのお山の外輪を一周できるようになっています。「富士」 とつくのと同じように、富士山みたいなお鉢回りができるのです。うちらも早速登ってみました。実は今回の旅行ではそれほどそういう気力がなくて、歩く気は殆ど無かったのですが、とりあえず歩いて登ってみる事にしました。
 ここは標高 1,500m を超していて、気温も下がっています。さらにあの上じゃ、さぞかし寒いかも知れないと思い身構えてしまいます。しかも今回はそういう行動を取る予定はなかったので、装備がありません。一応上着は持ってきていますが、春用のとても薄痘痕ので、とてもじゃないけど風を防げる暖か装備とは違います。
 寒くて限界なら帰ってくればいいと思ってとりあえず登ってみました。結構な人が登っていて、登山道(?)に簡単な列ができていて、人が上り下りしています。ちゃんと階段があるので誰でも登れ、お年寄りからお子様までせっせと参加していました。うちらも、楽々登り切ります。
 上につくと、お鉢が見え、お鉢回りをしている方が結構います。手元の GPS によると、標高は 1640m です。勿論誤差があるので正しくはありませんが、いずれにせよ結構な高さがある、という事です。お鉢回りは平坦ではなく、ぐるっと回る途中は結構登りにもなっているので大変です。今回はアシさんの意向もあってお鉢回りはしない事になりました。

 それにしても、私もちょっと気まぐれです。実は車を降りた時点で、アシさんがあの小山に登りたいと言わなければいいな〜、なんて思ったのです。だって、装備はないし、何となく気乗りしない気分だったのです。ところが、登ってみるとなかなか良い感じで、個人的には上につく頃には、一周したいかな、なんて思うほどです。
 いつも比較的こういう所を歩くのは好きな人なのですが、今回は気乗りしていなかった…その時点でも気まぐれですが、上に上がってみたら、歩いて一周しようと思うなんて、登る前に登りたくないと思ったとは思えないほどですw 残念ながら、今回は逆に珍しくアシさんが気乗りしないので、そのまま少しだけ歩いて、戻る事にしました。

 レストランというか売店というか、そんなところの二階にお食事処があるので、そこで軽く何か食べようと思ったのですが…入ってみると喫茶のみでした。既に夕方なので、お食事系の営業は終了してしまったようです。残念。珈琲とケーキをいただいて、しばしの休憩となりました。
 車に戻り、出発する頃には駐車場はすっかり車が減っていました。そのまま進むと、硫黄っぽい大涌谷チックなところを通過します。そこには 「有毒ガス危険 駐停車禁止」 のような事が書かれています。どうやら、有毒ガスが出ているようです。昔からそうだったわけではないようで、駐車場の跡地のような物や、降りてから見るとしか思えない観光の案内の看板が立っていたりしました。事故でもあったのかな?
 そんな事を考えていると、空気が良いからと 「外気導入」 にしていたエアコンから硫化水素が入ってきて、温泉卵の臭いがしたので慌てて内部循環にして、危険地帯を抜けてから窓を開けて空気を入れ換えたのでした(xx;