電子マネーとクレジットカード

 楽天に買われてしまうことになり、悲劇的な最後を迎えそうな Edy をメインに使っている私です。これで、楽天カードからしかポイントがつかないとか、手数料がかかるとか、はたまた楽天カード以外はチャージすらできないとなったら、Edy には即日別れを告げることになります。
 一方で、モバイル Suica も使っています。どちらもプリペイド型の電子マネーです。クレジットカードと電子マネーが使える場合において、電子マネーを利用する理由の一つは、スピード。オンライン承認やサインの手間がない。たいした時間ではないけど、少額で列ができているときには気になってしまう小心者には必要です*1
 ところで、あなたのクレジットカードのポイント還元率はいくつでしょうか。100円につき 1 ポイント? 1,000円につき 1 ポイント? その場合、一ヶ月に 36 万円の利用をした場合、ポイントはいくら貰えるでしょう? 3,600ポイント? 残念ながら、そんなには貰えません。ここが 「100円につき1ポイント」 であって 「1%ポイント還元」 と銘打っていない所以です。
 クレジットカードは 「毎月のお支払代金の 1% がポイント」 ではなく 「100円につき 1 ポイント」 といったシステムが殆どです。場合によっては、1,000円につき1ポイント(ただし1ポイントには10円相当の価値有り)という所もあります。1% も 100円につき1ポイントも 1,000円につき1ポイント(10ポイント相当)も、見たところ 「どれも結局一緒じゃない」 と思いますが、それは一緒じゃないわけです。これが 「月 36 万円利用で 3,600 ポイントがつかない理由」です。
 なぜなら 「毎月のお支払いのトータルから、100 円につき 1 ポイント」 ではないからです。カードを利用する、一回一回の金額で、100 円につき 1 ポイントがつきます。なので、100円のお買い物をしたら 1 ポイントですが、198円のお買い物をしても 1 ポイントです。その次に102円のお買い物をしても、1ポイント。さっきのお買い物と足して合計300円ですが、貰えるポイントは 3 ポイントではなく 2 ポイントなのです*2
 また、必ず 1 ポイントはつけてくれる親切なカード会社ならいいですが、100円未満の単位は完全切り捨て、というカードの場合には 98 円のお買い物ではポイントがつきません。従って 「1,000円につき 1ポイント」 のカードでは、例え 1 ポイントあたり 10 倍の価値があったとしても、980円のお買い物では、ポイントはゼロ。これが100円につき1ポイントなら 9 ポイントつきます。
 それが積み重なっていき、月のお支払総額は 30 万円なのに、ポイントは 3,000ポイントではなく、1,600 ポイントしかつかなかったりします。つまり、この例では 1,400 ポイント無駄にしているのです。さすがに 100円につき1ポイントであってもキッチリお買い物をしない限り 3,000ポイントを貰うのは事実上ムリですが、この 「損」 をする量が、1,000円につき1ポイントの方が、多くなります。
 もっとも、例えばテレビ 498,000円とか、パソコン278,000円といった感じでお買い物が全て1,000円未満が発生しない高額のお買い物だけなら関係ないですが…。そうでない場合は、塵も積もれば山となるので、基準単位が高ければ高いほど、切り捨てで無駄になるポイントが多いものです。その為、1,000円につき1ポイント( 1 ポイント 10 円・1%還元相当)のカードより、200 円で 1 ポイント( 1 ポイント 1 円・0.5%還元相当)の方が、還元率では前者の方が良いですが、実際にたまるポイントは後者の方が高かったりします。
 せっかく合計 3 万円使ったのなら、3 万円分のポイントが無駄なくきっちりつく方法はないのかしら…、と考えるわけですが、そこで、電子マネーの出番です。先述のように高額決済のみにカードを使うのであればいいわけですが…できれば全てカードで済ませたいのがホンネです。なので電子マネー。少額でカードはなぜか気まずい日本の謎習慣において、現金よりも明らかに早い電子マネーでの決済は気軽です。158円のお菓子やペットボトル一本でも気軽に買えます。
 そんな 「気軽さ」 だけでなく、電子マネーにすることの良い点は、カード会社にはチャージした金額だけが渡るという点です。例えば、3,000円チャージして、198円のお菓子ばっかり買っていたとしても、カード会社には関係のないことで、3,000円のお買い物をしたことになりますから、30ポイントがつきます。
 これが、毎回カードで普通に決済していたら、198円は一回 1 ポイントしか貯まりません。98円分は無駄にしているのです。電子マネーでチャージすることにより、あくまで3,000円のチャージとして扱われるため、まるまるポイントがつくわけですから、実質的に 1 円単位で全てポイトに反映できるわけです。10 円単位は細かい金額ですが、一ヶ月を通してみると結構変わってきます。特に 1,000円単位でポイントがつく会社だと、雲泥の差だと思います。
 電子マネーで総額にすることによりポイントを有効的につけることができますから、オススメです。Suica とクレジットカード、両方使えるお店があったら、お店の種別を問わず、Suica でお支払いをした方が、ポイントを考えた場合オトクですし、手間も少なくて済みます。一回のお支払いでは上限は 2 万円くらいまでだったと思いますが…。
 なお、QuickPay や iD などのポストペイ型はこの限りではなく、普通にクレジットカード同様の都度決済ですから、端数切り捨ての可能性もありますのでご注意を…。

*1:某 IY でレジコーナーの動きを担当してる知人によると、実際には、現金で小銭を探して出して、それを確認してレジにしまい、レジからおつりを取り出して渡す、という行為にかかる時間とカード決済の時間は、同じかむしろカードの方が早いらしいです。

*2:もちろん、これらを一度に買って300円決済すれば、3ポイントもらえます