女子ト事情

 昨日の日記で触れた、はばかりのお手拭。クラさんのコメントでは環境対策の意味もあるとの事ですが、これって完全に言い訳ですよねぇ。環境対策といいつつ、単なる電気代や紙代などの 「コスト削減」 しかしてない企業が多いようですし。コスト削減(&企業宣伝)につながらない環境対策は放置してるところがほとんどですしね。
 さて、そんな機会もありまして、今回のネタは、おトイレのお手拭事情です。
 手を洗って、手を拭きます。でも、それってどこで拭きますか? お手拭ペーパーが配備されてるところでは、もちろん、それを使う人がほとんどでしょう。話題に出たようなエア乾燥タイプのところは、それを使う…人もいるでしょうが、これが意外と少ないかもしれません。
 私も苦手です。だって、前の人のたらした水しぶきとかが飛んできそうなんだもん。かろうじて温風出てるんだろうなぁ、程度の昔と違って、最近のは噴出も強力で、下手するとしぶきが飛んできます。しかも、風の流れをコントロールするためか、変な隙間に手を入れるようになってるので、油断すると壁面に接触して何のために手を洗ったんだかわからなくなります。もともくあみです。
 じゃぁ、どこで手を拭くの? という話になりますよね。ここで、何でタイトルに 「女子」 とついてるかというと、一つは当然、私には男子トイレの事情はさっぱりわかるはずがないので違う可能性があるということ。もう一つは、女子はあまりパンツのポッケにハンカチ*1を入れたりしません。というか、私は女子でポッケにハンカチ入れてる人はめったに見ません(ほぼゼロ)。
 一方男子は、意外とパンツのポッケにハンカチを隠し装備してることが多いようです。女子はというと、席を立ってトイレに行くときバッグごと持っていく人が多いですね。これは、リメイクするためお化粧道具も一緒に持っていく人が多いのと、あとは 「諸般の理由」 ですね。その中にハンカチも入ってるので、それで手を拭くことも、できます。
 ところが、ファミレスならともかく office なんかの場合、いちいちバッグを持っていく気にはなりません。面倒です。あと、バッグを持っていっているからと言って、その中に 「トイレで手を拭いてもいい」 と思うハンカチの類を持っていないことも多いのです。入っていたとしても出すのが面倒だったりします。ポッケに入ってるのと違って気軽に使えないという事情があったりします。
 さて、そうなると手を拭く(拭きたい)手段がありません。さぁ、どうする?
 私が見た中でもっとも多いのは 「トイペで手を拭いてしまう」 です。出てくるときにあらかじめ適量を取って持ってくる人もいれば、手を洗ってからとりに戻る人もいます。前者は、そもそも汚い手で運ばれてきたトイペで洗った手を拭くっていったい…と思いますし、後者は、これをやられると、濡れた手でトイペのロールを触るので、ロールが濡れてふにゃけてしまって後続利用者に結構迷惑です。まぁ、大抵は、入ったときに便座を拭くときにトイペを取るときに、同時にお手拭用を確保し、脇に挟んでたりしてます。
 手を洗ってそのトイペで拭いて、終わったら少し戻ってあいてる部屋に放り込んで、再度水を流します。トイペは、水に濡れると当然溶けるので、ちょっとしか紙を使わないと、手に紙がくっついてまともに拭けずひどいことになります。なので、紙は専用の 「お手拭紙」 を使うときの倍くらいは使うことになるでしょう(単価もトイペのほうが高そうなのに…)。
 はっきりいって、環境対策といってお手拭紙をなくしたがために、手を拭く側の手間がかかるだけじゃなくて、かえってトイペの消費量増加と、余分な水の消費を誘発しています。意味がありませんね。ウォッシュレトも水使ってもトイペで拭くんですよ?
 で、いちいちとりに戻るのも面倒、ということになるので、場所によっては洗面台に予備のトイペが置かれてしまったりします。もちろん、保守担当の人がそんなことをするわけがないので、誰か "気の利いた人" が、予備に積んであるロールから持ってきておいたのでしょう。
 ところが、これ、本来洗面台にあるべきものではありませんから、当然清掃のときに片付けられてしまいます。じゃ、どうなるの? 使いかけのロールが予備の山に戻されてるのを見たことはありません。もちろん、ホルダーが運よくあいてるなんていうこともないでしょう。…そうなると 「廃棄されてる」 としか思えません。清掃時間が15時だったら、16時にはまた別のトイペ(新品)がおかれていたりします。つまり、このためにトイペが丸々2個は無駄になってるんですね(たまに2個置かれているので下手すると、計4個が…)。
 まぁ、理想的な使い方ではないでしょうから、綺麗ごとを言えば、トイペを持ってくる方がマナーが悪いんでしょう。ただ、トイレの利便性を考えたときに、よく使う場所であるトイレとして、その手を拭く機能が必要だというのも、又事実です。
 環境を口実にコストを削ろうと企てたところで、そうそううまくはいきません。企業のコスト対策のうち、単なる 「ケチ」 だけで終わってるものは、こういった形でかえって弊害だけでコスト増加を招いてるものが少なくありません。重要なのは、コスト削減は 「ケチること」 ではなくて、効率化したり最適化することで無駄をなくすことです。だから、実際に目に見える形で「変化」、ましてや、利便性の低下なんてあってはいけないわけです。
 あくまで、トイレを利用するのは定められた方法でするべきなので、利用者としてトイペを使うのは悪い方法です。ただ、それだけで、トイレの利便性を 「改悪」 した罪が消えるわけではありません*2
 …と話がわき道にそれましたが、お手拭紙をなくしたところで、人々はトイレットペーパーで手を拭く、これが物の流れ、ということですね。じゃ、トイレットペーパーをなくしたら? それは、その会社を辞める、もしくはその施設やレストランは利用しない、それだけのことです*3
 さて、じゃ、ほとんどの人がトイペで手を拭いてるの? というとそうでもありません。意外と多いのが、もう一つの流派(?)、"トイペでは手を拭かない。でも、乾燥機も使わない" という人がいます。今のところ、勢力は半々かな。
 ではどうするのか。
 これはトイペより輪をかけてあまり男子にはいないかもしれませんが…、それは、ずばり、"頭で手を拭いてしまう" です。頭で、と言うとちょっと語弊がありますが、正確には、髪で拭いてしまう、という感じですね。
 見ていると、手を洗ったあと、パッパと水をよく切ると、その状態で髪の毛を、手串でささっとと整えます。手を洗ったというよりは、水で軽くぬらして髪を整えにきた、という感じがするほどです。手も洗って、拭けて、しかもヘアスタイルもばっちりカオモジ
 …もちろん、手を洗ったあとの水なので、理論的には綺麗なのですが…神経質な人は、トイレから帰った直後の女子の髪の毛には注意しましょうw 男子は、髪が短い人は充分ふけませんし、ポッケにハンカチが入ってれば、そんなまねをするより確実に手を拭けるでしょうから、こういう人はあまりいないと思います。
 比較的コンスタントに同じ人が使うトイレにこのようなパターンが多く、観光地のような一次利用のトイレでは、空気乾燥の機械も使ってる人がちらほら…"洗わないで出て行く" 人と同じくらいの割合で、いますね(^^; あの機械で数秒入れただけでは到底乾くどころの話ではないので、洗って拭かないで出て行く人も、あの機械を使う人も、大差はありません。気分?w
 以上女子トイレの 「お手洗い」 事情でした。

*1:ハンカチやハンドタオル色々好みはあるでしょうが、ここではハンカチで統一します。

*2:同時に、だからといってトイペを無駄にしていいとか、当然だということにはなりませんが

*3:余談ですが、観光地やイベント会場なんかで 「環境対策のために、ごみはお持ち帰りください」 とゴミ箱を設置しないところが増えていますが、これって本当に環境対策でしょうか? ごみを観光地、例えば京都で捨てようと、東京に持ち帰って捨てようと、同じことじゃないでしょうか? 変わるのは、環境ではなくて、ごみ処理のコストに他なりません。環境と言いつつ、結局はお金のことしか頭にない、裏を返せば、今までかけていたごみ処理コストを削る 「大義名分」 に利用しようとしてる浅ましさしか目に付きません。素直に 「お金が惜しいから、ごみは持って帰って自費で処分してください」 って書けば良いのに。