えいが

映画のちけっと

 友達に誘われ、名前に由来して三郷まで見に行ってきました。1 日なので1,000円で見れます。昨今、経費削減中の私には、とてもよいことです。もちろん、半券を取られたからといって怒ったりはしませんw 事前に予約してあったので ticket を交換するだけ。最近の映画館は進んでいます。
 場所は、映画というと地元駅前か新宿なのですが、今回は同行者のおすすめにより、車で三郷まで行ってきました。理由は、車でいけるので時間を気にせずのんびりできるということ、電車に乗る苦労がないということ、あとは、名前らしいです…。
 公開初日ということもあってそれなりに混んではいましたが、全席指定なのであせる必要はありません。この辺は便利です。映画には定番のポップコーンを査収しようとしましたが、列がとても長くて失敗です。今日の中では最終回なのでちょっと混み具合もあるようです。一緒に行った友達は 「この映画館がこんなに混んでるの初めて見たよ〜」 と言っていましたので、人気作なのかもしれません。
<続きにはネタバレ(?)あり?>
 席に座っていると、まだ全員入っていないので10分開演を遅らせると、スタッフの方が立って叫んでいました。全席指定だからこその配慮でしょうか。謎です。どうせ始まっても予告編とかの宣伝なんだし、いいんじゃない?という気もしますが…。そういえば、宣伝は映画の宣伝ばかりで、定番の指輪の宣伝とかがありませんでした。盗撮に関するパントマイムがひつこくありました。やっぱりチョサッケン時代なのでしょうwww
 さて、本編の感想。誘われて連れて行かれただけなので、本編に予備知識はありません。そもそも、終わったはずなのにまだ続きがあるの? と不思議に思っていたのですが、どうやら 「焼き直し」 のようです。前回のは、TV 版が紙芝居的なひどい終わり方をして相当問題があったみたいなので、やり直したいのかな、という感じでしたが…。
 実際にはちょっと違う感じです。パラレルワールドかとおもったら、これまたそうでもないようです。映画版ですが、同じような設定の中で 1 話目からのテレビ版の内容がダイジェスト的に進んで行きます。ただ、同じ内容ではなく、いろいろ変っています。ちょっと見たところ、同人誌なんかの 「もう一つのxxx」 系な雰囲気です。
 でも、途中の月の上のシーン。いきなりカヲル君が登場しますが、棺おけのようなところから登場。このとき、一直線に血しぶきみたいなものがかかっていますが、これが何か謎でした。考えてみると、前回の映画版の巨大レイちゃんの血しぶきがつきにかかったものかな? という発想があるのです。というのも、彼のセリフ 「シンジくん、キミはまた、3人目か」(意訳) ということから "ひぐらしのなく頃に" みたいな、繰り返される話みたいなものになってる雰囲気があります。
 そんなわけで、パラレルワールドというよりは、繰り返される世界、という感じなのが微妙な感じがします。ひぐらしで言えば、リカちゃんが、カヲルくんで 「記憶を継承するもの」 という感じでしょうか…。なにしろ、その辺の設定説明がないのではっきりしないからです。最近の映画は、わざと説明をはっきりとしないであいまいな状態にして、視聴者の憶測と感想を口コミで 「ネタ」 にしてもらう事で、映画そのものを 「話題」 にして宣伝としてもらおうという戦略が多く、みていてイマイチなものが多いです。
 お話の内容は、見たことがある人なら知っている内容で 「懐かしいわねぇ」 と思われる方も多い事でしょう。むしろ、見たことあるというよりは描写やセリフ、流れなどが若干違う事があり、差分というか間違い探し的な見方になるかもしれません。ロゴが若干違ってるのと同じように、物語もところどころ若干違っていて、その 「差分」 を楽しめると思います。
 この世界では、ネルフのロゴデザインも採用されたものは前作のそれとは若干違った形になった。それと同じように、ストーリー、人々の行動、結果、使途というものの性質なんかも同じような経路をたどるものの事象は少しずつ前作とはずれた展開になる、と。イノセンスみたいに 「もしも」 でまったく別の流れになっているわけではないですが、それでも、次回作以降はそのずれも大幅に目立ってくるような雰囲気ですね。いずれにしても、今回の 「序」 はほぼ前回作と同じです。
 絵はきれいに描き直されていますが、一部ダレてるっぽいところがありますw それでも、やっぱり時代は流れていて安価に CG アニメーションが利用できるようになった感じで多用されています。使途の攻撃パターンの部分なんかはやりすぎの気もしますが、そういった目立つ場面以外でも CG の多用により上手にビジュアルが仕上がっているという感じがしてよいと思います。
 全体の流れ的には、いい意味でも悪い意味でも 「今風」 になっているでしょう。前作を、濃すぎるとか、気持ち悪いと思った人にもある程度マイルドに作られた感じで、そういう意味では 「一般向け」 の味付けになったといえます。今はヲタクブームがあって一般人もアニメ・マンガの世界を覗き込んでいるので、そういう人にも受け入れられるように作り直したのかもしれません。
 あとは、時代背景的に変なのを作りにくいとか…。内向的だったり自己分析的だったり、無気力だったりという 「病的」 なあたりは深く描写されず、どちらかというと自分で決めて立ち向かい、みんなのために勇気をもらって自発的に戦うというありがちな、典型的なお子様向けアニメ展開になった気がします。そういう意味では、悪く言えば大衆向けで安っぽくなった 「単なるロボットアニメ」 になったといえるかもしれません。
 客層的にも、普通の映画館の客層で、「ソッチ系の人」 はほとんどいませんでした。まぁ、好きそうな傾向の人はちらほら見かけましたが、あまり濃さが感じられるほどでもないわけです。もっとも、濃い人は最初の上映時間、つまり、朝とかに行ってるでしょうから初日とはいえ最終の時間で見ている人は、既に一般人の領域になってるといえるのかもしれませんね。スターウォーズのときはダースベーダーのコスプレとかいたようですが、こちらは何もないようです。
 ところで、心配されていた声優さんの経年変化による影響ですが、さすがプロだけあって無難にこなされたようで一安心です。まぁ、ミサトさんは結構ギリギリだった気がしますし、レイちゃんも厳しい気がしましたが、個人的には違和感を感じるものでもなかったので楽しめました。
 残念だったのは、曲。ガッカリです。イメージもあわないし、あまりうまいとは思えないし、最近流行の短い小節内にはっきりしない発音で単語を詰め込む、ありきたりの音楽です。まぁ、先述のとおり無難で平凡化しようとした結果、流行っぽい曲を採用したんでしょうが、さすがにこれは残念でなりません。
 さて、ED のあとに予告編があることを知っているのか、本編終了後も誰一人として席を立とうとしませんでした。みんな事前学習しすぎ…。私みたいに予備知識ゼロで見ている人はいないようです。普通の映画なら、ED に入ったら半数以上はいなくなるものですが、さすがですw
 なんにしても、久々に見た映画。なかなか楽しめました。それにしても、各所で不自然に挿入されていた、虹の描写は何なのかしら…。あと、ツインテールメガネっ子の予告。萌え路線は辞めたんじゃなかったのかしら、ガイナさん。いずれにしても、次作くらいから本領発揮(?)となるオリジナルストーリーが始まる雰囲気なのでどうなるか期待ですね。