修理品

 無事受け取った修理品。担当のお店が、コスト削減のためか、バッグが紙袋から、コンビニ的プラスティックバッグになったので、幸い雨に濡れても全く大丈夫でした。この修理が間に合った事で、来週からの VK 行きに持って行く事ができて幸せです。まぁ、入管で調べられて厄介なのが予想できるのがアレですが…。
 さて、修理代金です。見積もり段階で思ったより安かったのでお願いしたのですが、やっぱりそれなりにします。1万円超してたらどうしようと思ったのですが…。思ったより安く上がりましたし、思ったより素早く終了したので、まずは一安心ですね。期間的には、1.5週間といった所ですね。
 修理明細

  • 交換部品代: 200円
  • 修理技術費用: 7,300円

 部品代に比べて技術修理費用が高いのが目につきますが、まぁ、世の中一番高くつくしか地があるのがこの部分なので仕方ないでしょう。技術屋さんをしている以上、物だけに価値があると思われたら生きていく道がありません(@@ まぁ、今回は不良になっている部品は明白なので、故障診断のスキルがゼロでも私に本体をあけて半田ごてを握って何かをする気があれば、200円で済んだのでしょうが、
 余談ですが、昨今、物を 「有償で修理して使う」 という事が少なくなりましたよね。一つには、私みたいに 「壊れた=新しい物を買うチャンス!」 みたいに散財する口実にしてる人が増えたのかも知れません。実際、保証期限切れになる頃には新しい製品が出ていてよりよかったりするので、欲しいと思ってしまいがちですし、保証期限切れ直後ならともかく、大抵数年してから壊れるので、買い換えた方がいい、というのがありそうです。
 それに拍車をかけるのが、修理費用の高額さ。別に、不当に高いというお話をしてるわけじゃなくて、製品の価格に対して思ったより高い修理費用がかかる、というのがあるからです。これは、現代の製品作りの仕方を考えれば仕方のない事です。家庭用製品では特に修理とかメンテナンス性を考えて設計するのではなく、デザインやコンパクト性を考えてなるべく集積して、しかも安く作る必要があったりします。
 その関係で、製造コストは抑えられ本体も小型になりますが、もしどこかが壊れてもそれを修理するのは難しく、または、修理できないので修理ではなくモジュールや基盤ごと「交換」するしかなかったりするので、その分高くついちゃうわけです。本体が 2 万円の製品でも、その大部分を占める基盤の半分を交換してしまえば、それなりに値が張るのは当然。半田付けで修理できれば安く上がりますが、できないので丸ごと交換してしまう。
 つまり、半分以上中身が新品になって帰ってくるわけです。それは当然、それなりにコストがかかりますよね。しかも、値引きされている店頭の製品と違い、こちらは定価です。そうなると、安売りされている店頭で新品を買うのと大差ない、場合によっては新しいのを買った方が安く上がる場合もあるくらいです。わかりやすいのが、カード型電卓。100円均一ですら売ってますが、万一これが壊れて修理するとしたら、修理が無理と断られるか、2,000円くらい取られそうです。100円で新しいのを買った方が安いし確実です。
 こうなると、見積もりに出す以前から 「修理すると高い」 という印象がついてしまってるので、見積もりに出さず新品を買う方に自動的に考えが移行してしまいがちなんですね。しかも、見積もりに出すだけで「見積もり費用」なんて取られたりしますから、もし高額なので修理を諦めた場合、その見積もり費用の数千円がゴミになります。それはそれで、賭けです。そんな面倒な事をするより、さっさと新品、ですね。
 あとは、修理に出すとその間使えないって言うのがありますよね。新しいのを買えば、すぐに後継者が使えますから、修理が終わるのをやきもきして待つ必要もありません。新機能も使えます。やっぱりそっちが選択されるのも、今の消費社会の流れ、仕組みというわけで、それに逆らって「修理」して使うという考えは、コスト度外視した使い方ができる人じゃないと難しいのかも知れませんね。
 今回の修理では、200円の部品代。故障といってもわかりやすい物理的損傷だったのですが、それでも自分で修理すると不安で不安で仕方ありません。半田付けの仕方とか、強度とかが心配で、安心して使う事が出来ないでしょう。そういう意味でプロにしっかり修理してもらう事は、新品を買って使ってる時と同様の安心感がありますから、それを考えれば、7,000円ちょっとの技術料は、安心料という考え方も含めると、妥当だと思えます。自分で修理すれば200円。でも、7,000円にはそれには変えられない安心が含まれてるのです。