おさんぽ

 良いお天気で、でもさすが標高 2000m超なので寒いです。いつものシャツ+ベストの格好ではなく、下界での真冬装備以上の装備(ジャケット+山用ゴア)でお散歩しました。特に行く場所が無く帰ろうかな、と思ってると、お散歩道近道、のような表記があり、歩けそうだったので少し行ってみることにしました。

 富士山特有の火山の軽石みたいなのの上を歩いたりしましたが、飛び石みたいな敷石があり整備されていました。もっともこの飛び石は間隔が狭く、真っ平らではないので、この上を歩こうとすると歩幅が合わないのでかえって疲れます。脇の、普通の火山土の上を歩きます。
 お天気がよい一方で風が多少なりとも有り寒いのですが、しばらく歩いていると体が温まってきて寒さはほとんど無くなりました。お散歩はしているのですが、よくお散歩道にありがちな 「現在地ここ、コースはこうなってて、ここまで何分」 みたいな地図のような看板がありません。なので自分たちがどこへ向かっているかも謎です(@@
 道はほとんど水平で特に登っているでもなく、降りているでもないので、しばらく歩いても普通に戻ることが出来ます。降りていると、戻りが登りになるので大変。登りでもどこまで上がるのか、苦労が無駄になったらイヤなので抵抗がありますw 水平だと、気が変わったらそのまま戻ればいいのであまり抵抗がなく、どんどん先に歩いていきました。

 面白いのは、木が生い茂り、土も乾いていない、植物が豊富に生えた場所になったと思ったら、富士山頂まで見渡せ、周りも上にも下にも何もない荒涼としていて火山性岩で地面が出来ているような場所になったりと変化に富んでいます。たぶん、ちょっとした日光の下弦や風の吹きパターンで生死が分かれたのかもしれません。
 しばらく歩いていると、反対側から来た人に 「これってどこに出るんですか?」 的な質問をしてみました。そもそも自分たちが歩いていてどこに向かってるかもわかってないなんて、質問された方もびっくりかもしれませんがw どうやらそれは 「お中道」 というお散歩道のようです。「もうしばらく行くとオニワにでて…でもお中道自体はそのまま続いていますから」 と要領を得ない答えでした。それもうでしょう(^^;
 何も下調べをしてないので、お中道という言葉もここで初めて耳にし、オニワというのもなんだかわかりませんが、足を止めても悪いのでそのままお礼を言ってお別れをしました。とりあえず…行けばなんかあるんです。たぶん。でも、あとどのくらいかを訊かなかったのは失敗でした。
 しばらく歩くと、ベンチがあったりテーブルがあったりして、そこでお弁当を食べているパーティーが居たりします。なかなかの整備状態です。挨拶をして通過し、さらに歩くと、今度は壊れかけた山小屋というか売店というか…がありました。そばにはこれまた壊れかけたおトイレもあります。

 面白い(?)のはどちらもかなりふるい物、という感じでもなく、たとえば山小屋の方は煙突の部分に使われている格子のような鉄板が光沢があり新品のようです。また、おトイレも内側は木材の変色具合が比較的緩く、数年しか経っていない感じにもとれました。なんとなく、とても古い物が時間とともに朽ちてきたと言うよりは、建ててそれほど何十年も経ってるわけではない物の、雪下ろしなどのメンテをしていないので崩壊してしまったという方が近いかもしれません。もっとも、デザインは古い感じなので、実は結構経ってるのかもしれませんが。
 さらにしばらく歩くと、大沢崩れ入り口、というのがあり、歩くとヘリコプターが何か建設資材をピストン輸送していました。その場所まで行ってみようとも思いましたが、意外と距離があることと、結構歩いてきて時間が経ってるので戻ることにしました。なにしろ、18時までには戻ってご飯のテーブルに着かないといけないのです。

 ちょっときっかけがなかった気がしますが、そのまま回れ右して元来た道を戻りました。だいたい 3km くらいは歩いた感じです。気温は低めでも装備はある程度ちゃんとしていて歩いてからだが暖まるバランスが丁度良く、快適で疲労や苦痛を感じないお散歩となりました。