白川郷

 観光地では大抵、その地域本体までは一般車両が入れないものですが、ここはどんどん進んでいき、街の中まで入れてしまいました。てっきり手前で駐車場に強制誘導されるかと思ったのですが、走っていくとどんどん中に入っちゃって、細い道を人混みの中は知る感じに…これではまるで、秋葉原や新宿の裏路地を走ってくる車みたい(^^;

 ぐるっとまわって、何とか駐車場を見つけ車を止めます。カギを預けさせられることもなく、比較的幅に余裕があるところに止めれたので安心です。変に狭かったりすると傷つけられたりしないか心配で実は結構落ち着かなかったりします。出入りは多少しにくそうですが、あとは心置きなく歩いて回れます。通りは結構な人手で賑わっていて、白川郷に来ようという人がこれだけいるんだ〜、というのはちょっと予想外です。
 合掌造り、というのは湖の白川郷の有名な建築方法みたいです。建築には疎いので、詳しくは専門家のルカさんに譲るとして、茅で屋根を作るおうちです。厚さが 1m くらいあり、なかなかの迫力です。結構な量がありそうなのに、これを人力で作るらしいです。町の人みんなで作るらしいですが、みんな作るスキル持ちなのかな? 最近は業者に頼むところが増えてしまってスキルは失われつつあるようなことを書いてあるところもありました。家を素人さんがメンテするなんて、すごいです。

 各おうちには 300 円くらいを払って、それぞれのお家を見せて貰うシステムになっています。もちろん、見せてもらえるのは、見せるようにしている一部のおうちだけ。しかも、現住建造物なので生活があるわけですから、全部まるまる自由にみれるわけではありません。中はフローリングになっていたり、畳敷きだったりと色々のようですが、共通的なシステムの一つとして、囲炉裏があり、囲炉裏から出る煙を吹き抜けにして屋根まで伝わせ、その煙が防虫効果になり建物が長持ちするという構造のようです。50年に 1 度茅を交換するそうですが、50年と言ったら昨今の一般的な住宅では耐久期間をとうに過ぎてます。すごいです。
 その他、いろいろな道具が展示してあったりしますが、それらは解説を読んでもちょっとわかりません。また、お医者さんの家と紹介されたところに、畑を作るための装備があったり、繭を作るセットがあったりと、謎が多かったのです。とりあえず、普段見たことがない色々な物がありました。上の階は下が見えるようになっているところもあり、事実上キャットウォークを歩いてるようなドキドキがありました。転んだら下に落ちちゃいそうです。これも、煙を上手に屋根まで伝えるための構造かな?

 全体としては独特の雰囲気があり、確かに他では見れない感覚があります。全部が合掌造りではありませんが、結構な数のおうちや建物(水車小屋とか?)が合掌造りになっています。大変燃えやすいので、禁煙、たき火禁止などの表記もありました。なんにしても、暗くなって明かりがともった窓の色がまたすてきな雰囲気で、はるばる来た甲斐がありました。あちこち見て回ったら、だんだん暗くなり、とうとう17時を回るとどこもしまり出しました。駐車場に戻ると、うちらの車とあと一台しか残っていません。