卒業検定

 とうとう卒業検定です。朝8時に教習所に行き、朝一の時間を使って、検定を受けます。私の通ったところは毎日検定を実施していますが、朝8時50分からの一回きりなのです。まぁ、週末しか検定をやっていないところなんかもあったりするので、そういう意味では、毎日やっているため、みきわめを通ったら即受けられる分、恵まれています。みきわめの日に限って、なぜか一本橋も落ちず、スラロームはそこそこで通過し、だいたいうまくできてしまったんですよね。
 なので、まぐれに近く、卒業検定に進んで OK と言われてもそれはそれでこまりますwなにしろ、ハンコもらえず単なる補習であれば4000円程度で済みますが、検定に落ちると、一時間の補習と再検定で、倍、お金がかかるのです。落とすなら、みきわめで落とされていた方が安く付くわけです。でも、みきわめ通ってしまったものは仕方がないので、卒検を受けるしかありません。
 実は、ここに入ることになったきっかけを作った知人は、同時に大型二輪を受けていたのでした。なので、週末なんかまれに、同じ時間に教習を受けていたりしました。とはいっても、大型と普通自動二輪が同じインストラクタに着くことはないので、単に教習所のコース内で一緒にいたというだけですが、下手な運転ぶりを垣間見られてはずかしいのです。
 ところが…なんと検定を一緒に受ける羽目に。せっかくだから、一緒の方が緊張しないよね、という事で一緒にしてしまいましたが…考えてみたら、落ちたらはずかしいじゃんw 落ちるところをしっかり目撃されてしまうのです。もっとも、彼はここの卒業生でそのまま大型二輪を取りに来ているので、普通自動二輪教習の経験者で、合格者です。色々アドバイスをもらえるのでありがたく、心細かったので一緒に受けれたのは心理的には心強いものでした。
 彼は私よりもっと一本橋が苦手で、最期まで厳しかったらしいですが、そんな彼曰く 「一本橋はタイム気にせず、突っ切ってしまえ」 だそうです。そう、検定は、一本橋から落ちたら即アウトですが、タイムが足りていないだけなら減点で済むのです。1秒につき5点も引かれるので大きいですが、落ちると即アウトと考えると、運が良ければ受かるチャンスがあるので、ムリして落ちるよりは、安心できる速度で通過するのです。スラロームパイロン倒すとアウトなので、ムリして時間を縮めようとせず、減点覚悟で安全に通過するのです。
 検定は、一人でコースを暗記して自分で走ります。検定員が、すぐ後ろを追尾してきて、くまなくチェック、採点しますが、コースは自分で暗記したとおりに判断して走らないといけないのです。いつもなら、準備体操をして、ウォーミングアップ走行を充分やってからの教習ですが、検定は、体操も何もナシに、いきなり開始です。一応、私の通ったところはウォーミングアップで、一周だけ外周を走らせてくれますが、ソレすらないところもあるらしいので大変です。
 大型二輪は知人だけで、他はみんな普通自動二輪でした。一番手に、知人が大型二輪です。私は人のことをかまっていられないので、応援して送り出したあとは頭の中でコースを復習、イメトレです。彼は特に一本橋落ちたりせず、無事に帰ってきました。一本橋スラロームは減点で無事通過し、降りるときに、エンジンを止める前に足を上げそうになって、降車手順ミスで大幅減点された可能性があると心配していましたが、致命的なミスはなかったそうです。
 そして、一人普通二輪が走ったあとはとうとう私の番。最期です。ドキドキしながら出発。外周を走って、一度降りてから検定スタート! 左右の安全確認、オートバイのスタンドを払って、再度後方確認をしてからオートバイに乗り、ミラー調整をしてからエンジンスタート。ドキドキの出発です。
 こんなに緊張したのは久々です。高校時代に四輪免許を取ったときは、学生ですから定例試験や入試、授業の中のテストなどでドキドキしていることになれていましたが、大人になると 「一発勝負であとがない」 というものはなく、久々なのです。ある意味懐かしい感覚w 緊張しながらコースを回ります。一本橋スラロームはムリせず。
 というのも、雨上がりでまだ道がわずかながら濡れています。私は恐がりなので、濡れていると前輪が滑ってしまいそうで怖くて、スラロームで急な旋回やスピードの乗った通過ができず、かなりビクビクしながら通過していました。乾燥時と、濡れているときではかなり通過速度も違いました。この日はあいにく、しめった状態。おかげで急制動は 11m ではなく 14m に制限が伸びましたが、スラロームが怖くて仕方ありませんでした。転んだりパイロン倒したら即検定中止なので、ムリしない範囲で頑張ります。
 全体的に、大きなミスはありませんでしたが、安全確認のタイミングや、合図のタイミング、あとは、走れていても安定性が悪いと減点されたりするので、そういうので減点されていないかとても不安でした。ただ、心配だった課題で中止行為にはならなかったため、運が良ければ受かっているかな〜、と思ったわけです。無事に発着点に戻り、オートバイを降りてスタンドを掛けて両手を離してオートバイから一歩下がったときの、あの感覚は忘れませんw